2008年10月28日火曜日

祝祭夢

ふと、地べたに放り出されたような、あるいはぽっかり水面に浮かび出たような、いずれともつかぬ心地がして、目が覚めたという意識だけがあり、眠っていたという記憶はまったくない。

それからようやく眠りが訪れたらしく、比較的くっきりとした夢をみた。

まだ夜這いの風習が残っていそうな農村だか漁村だかで、昼間っから合コンのような同窓会のようなことをしている。

同級生の一人はすぐ近所で開業医をやっている。ひょろりとした白衣の若い娘がやってきて、座敷の端に正座して何か言う。その地方の方言なのか彼女独特の言い回しなのか、何を言ってるのかわからないのだが「今日はもう帰ります」という意味だということはわかる。

小太りで眼鏡の院長センセイは何やらギャグをかましつつ威厳らしきものを見せて応対しているのだが、そのじつふだんはこの年端もいかぬナースに頭があがっていないにちがいないことは満座の者に一目瞭然であり、彼の道化ぶりよりむしろそのことのほうが微笑ましい。

俺は誰か女の子とふたりで何者かの影から逃げまわっている。スイスイ空を飛びながら逃げている。追われているのは彼女が何か貴重なものを所有しているからなのだが、それは見てみるとエアホッケーの円盤を金やら黒やらで彩色したもののように見える。その円盤をどこかの砂山の中かなにかに隠して、どうにか追跡の手を逃れる。

二人はその後も空を飛びつづけ、どこかやっぱり村か小さな町にあるスーパーマーケットのような店に向かう。彼女だか同級生の誰だかの親が最近になって亡くなった洋菓子職人で、そのひとの遺した製法にのっとって作られた一品をその店の棚に置いてくる。そのまま上から眺めていると、店員たちがそれを発見して口々に喜んでいるのが見える。

一方、合コンだか同窓会だかは運動会の様相を呈してきていて、建設途中のビルの最上階の足場の上でテニスのダブルスなんかをやっている。そして最後はプールで男女入り乱れての騎馬戦が催されることになり、隊列を組んでプールに集結したところで目が覚めた。