2006年4月28日金曜日

出張第4週5日目

ようやく最終日。最後は疲れはてていたが、予定より1時間早く帰途につく。

昼にキムチ丼とうどんのセットを食ったにもかかわらず腹が減っていたので、駅の待合室でひつまぶしを買っておく。(そうか「まぶし」は「まぶしてある」の意味ではなくて鰻→蝮が語源だったのか)

どうも車両の後ろのドアから入っていくと座席番号を読みちがえてしまうらしい。指定券は6列なのに5列目の席に腰を下ろしてしばらくの間は気がつかなかった。先週もそうだったことを思い出す。

6列目に移ると、並びの席には若い夫婦と、ふたりの膝の間に小さな男の子。子どもと母親だけ関西訛り。父親はいわゆるキャリア組のエリートだろうか。赴任先の京都で結婚、一子をもうけて数年、仕事はゴールデンウィーク前に要領よく片づけてこれから実家に帰省するところと見た。

そういう品のよさそうな家族の隣ではあったが、かまわずひつまぶしを食って寝る。くぅ。

子どもはミニカーか何かを床の上で「ぶーん」と滑らせたりして元気に遊んでいる様子だったが、いつしか両親とも寝入ってしまったらしく、その優しく見守る視線の消失という予期せぬ事態に気づいたときの「ママ、パパァ」という不安げなつぶやきはたいそう可憐であった。

再び目が覚めたときには、子どもは猿の仔のように母親にしがみついて眠っていた。