2008年8月23日土曜日

忍法ましら婆

8/22(金)夜、渋谷駅に隣接する東急百貨店東横店東館・東横のれん街で通り魔事件が発生、79歳の老婆が現行犯逮捕された。

カツ丼を出されるなどして神妙に取り調べを受けていたが、いったん休憩をとった渋谷署員が部屋に戻ってみると老婆の姿は忽然と消えている。

廊下で見張りに立っていた警官は、何も異常はなかったと言う。

夏の蒸し暑い夜でもあり部屋の窓は開け放たれていたが、その窓には鉄格子がはまっていて人間が通りぬけられるはずはない。通れるとすれば、せいぜいサルくらいなものだろうか。

サル?

「しまった!!」「あいつか!!」

8/20(水)朝、東急東横線渋谷駅にニホンザルと見られるサルが出没し、警官約30名による追跡をものともせず行方をくらました。

そんな事件がわずか2日前に起きていたのである。

腹が減れば人間に化けて事件を起こし、まんまとカツ丼をせしめて悠々と逃げていくサル。

今回は老婆だったからまだよかったが、次はどんな手を使ってくるか知れたものではない。美女に化けて男を手玉にとる、色男に化けて女心をたぶらかす、あるいはまた、内閣総理大臣に化けて日本国を意のままに牛耳る。

「こうしてはおられぬ」

渋谷署員たちは、再びサルの行方を追って夜の街へと散っていくのだった。