2007年9月17日月曜日

Colorful Market『7 DAYS ~HARUさんの紙飛行機~』

相鉄本多劇場、9/2(日)昼の部。久しぶりの横浜。駅の構内がわけわからん状態になってた(笑)

なんと出演者9人中の6人までが現役女子高生。そしてオープニングはアイドル風の歌とダンス。イカン、俺は制服向上委員会だって観たことはないんだ。これは場違いなところに来てしまった……

と最初は思ったものの、メインはちゃんとした芝居。持ち物検査にひっかかって一室に集められていた女子高生たちが、悪漢に追われて逃げてきたお婆さんをかくまう。雨森スウさん演じるこのハルさんは大正元年生まれの94歳。でも若返りの薬の実験台にされていたため、気絶から目覚めたときには見た目も体力も10~20代の若さになっている。

昔と同じように体が動くのか丹念にチェックしていくハルさん。それにつられて女子高生たちも輪になって摩訶不思議な手つき足つきでグルグル回りはじめる。この展開がすごくよかった。

たぶん最後にハルさんはもとに戻っちゃうんだろうなというのは予測がつくわけだが、それが終盤のグダグダした感じの流れの中で善玉と悪玉の妥協点みたいなものとして決まってしまうあたりにやや不満が残る。魔法が解ける(少女たちがハルさんと別れなければならないと知る)瞬間を、端的にスッと描いてほしかった。

それにしても「コイバナ」という略語はこの芝居を観て初めて知った(笑)

で、ハルさんにも少女時代のことをワクワクしながら聞き出そうとする女子高生たちだが、

  • 結婚は親同士が決めた相手と
  • しかも新婚初夜まで相手の顔は知らなかった
  • その夫も戦争にとられて帰らぬ人に

などの話を聞いて「信じらんなーい」とショックを受ける。リアクションにはもっと個人差があってもよかったような気もするが、このあたりの流れは涙が出るほど見事。

また、昔の遊びをいろいろ知ってて少女たちになつかれるハルさんだが、昔のひとなので当然ながら昔気質なところもあって「子供は寝る時間です」「子供じゃないもん」「15歳は子供です」「15歳はオトナだよ」みたいな言い合いもする。もしこの子がハルさんと過ごす7日間のうちに誕生日を迎えて「あたし今日から16だもん」と言われたらハルさんがどう答えたのかも観てみたかった気がする。

アンコールでまた歌とダンス。客席の手拍子がサビのところで「パン・パパン」に変わったりして照れくさかったが(笑)、芝居が面白かったのでつきあう。終演後のロビーでパンフレットも買ってしまう。