2007年5月15日火曜日

東京ノート

青年団第53回公演@こまばアゴラ劇場、5/13(日)17時開演の部を観る。

由美さん(って劇中ずっと姉さん・お義姉さんとしか呼ばれないのでプログラムの配役見ないと名前が出てこない)が不思議だと思うのだ。

厄介事(両親の世話とか)は自分ひとりで抱え込んで兄弟や妹たちには「いいのいいの」なんて言ってるあたりは偽善っぽく見えなくもないし、好恵さん(弟の嫁)から悩みを打ち明けられたときのキョトキョトした視線も頼りない。

しかしあの鈍いんだか鋭いんだかわからない、単純にいい人というわけでもなさそうな感じが、この芝居を飽きのこないものにさせてるんだと思う。ラストシーンの2人の会話は現代口語演劇というにはやや日常離れのした、まるで少女マンガのような雰囲気さえあって他の芝居なら照れてしまうところなのだが、なぜだか違和感なくスッと入ってくる。

飛行士と恋人のシーンは『ソウルノート』のときもよかったけど今回も好きだな。しかし『ソウルノート』のときは韓国からの役者が韓国語でやってたからセリフの意味はわからなかったはずなのに、なんで面白いと思ったんだろう。字幕があったんだっけか。謎だ。

美術館のロビーのベンチの間に置いてあった灰皿がなくなってたり由美さんの持ってるカメラがデジカメだったりして「2004年の風景であってもおかしくないけどもはや2004年ではないんだろうな」と思ってたら、よく見るとプログラムに「2004年の香港公演から、設定を2014年に書き換えて」と書いてあった。そうか。でもずいぶん小刻みだなと思うのはオレだけだろうか。