2007年8月18日土曜日

稀星と書いてきらら

asahi.comの記事。富山県立山町に住む夫婦が生まれた子供に「稀星」と書いて「きらら」と読ませる名前をつけて町に出生届を出したところ再考を促され受理されなかった。富山市でも届出ができることを知り市のほうに提出したらこちらでは受理された。という話。

たしかになんの予備知識もなく漢字だけ見せられたら即座には読めないだろうが、言われてみればナルホドと膝を叩きたくなるような、もしかしたら何か元ネタがあるのかもしれないけど、それを差し引いたとしてもセンスのよさが感じられるネーミングだと思う。

許せないのは立山町が再考を促した理由である。「簡単には読んでもらえないから将来お子さんが苦労するかもしれませんよ」とかならまだわかる。それがなんと、記事によれば

「星で『らら』とは読めないが、いいか」

と言ったというのだ。

家鴨と書いてアヒルと読むが「家がアで鴨がヒル」なのでも「家がアヒで鴨がル」なのでもない。それと同じで「稀なる星」だから「きらら」なのであって、センスは数段劣るが「珍星」と書いて「きらら」と読ませたってかまわない。

それをこの役人は「稀」がたまたま「き」と読めたからなのか「稀」と「星」に分解して考えたらしい。昔オレの親父(中卒)が「葛飾区」という住所を見て「飾はシカとは読まない」と馬鹿なことを真剣になって言っていたことがあるが、それと変わらないレベルである。

地方公務員がその程度の知性しか持ち合わせていなくて大丈夫なのかと本気で憂える。ま、富山市のほうでは受理されたんだからいいけどさ。願わくばきららちゃんが元気に育ってくれますように。