asahi.com(朝日新聞社)9/25付の記事「野田秀樹、英語で描く現代能」の中で野田秀樹曰く、
「一義的にならないのが演劇の面白さ。わかりやすいことが大好きな国になってしまった日本で、どう受けとめられるか楽しみ」
同9/26付の記事「わからないのが面白い 60歳目前の柄本明 自在に活躍」の中で柄本明曰く、
「とにかくわからないのが面白い。(中略)逆に最近、映画でも本でもわかるものが多いじゃないですか。あれって、悪い意味で何が面白いのかわからない」
なんだこれは。斯界の大物がまるで口裏を合わせたように同じような警鐘を発している。
そもそも「わかりやすいもの」が人口に膾炙するのは何も今に始まったことでもないだろうに、彼らほどの人物があからさまに口にしてまで指摘しなければならないほど事態は深刻なのだろうか。
あるいはまたメディア側がこの手の発言をほしがっていて彼らを巧みに誘導したのだとも考えられるが、そうだとすればそれはそれでまたわかりやすすぎる構図だ。